失敗にも価値があります

6年生は理科で,植物のからだのつくりやはたらきについて学習しています。

ある日の理科室では,光合成について学習している実験中の子どもと先生を見ることができました。実験用のガスコンロを使い,じゃがいもの葉を煮て,ろ紙に挟んで木槌で叩いています。ある程度,叩いたらろ紙をヨウ素液に浸してみます。葉にでんぷんができていれば,ヨウ素液に反応し,色がつきます。日光に当てた葉,日光に当てなかった葉と,条件を変えてでんぷんの出来具合を調べ,比較してみることで,光合成のしくみについて理解を深めます。授業を担当している先生は,比較実験用に,いちごの葉も準備していました。

いちごとじゃがいもの葉では,「どちらが,でんぷんがよりできているか?」「違いはあるか?」など,子どもの(?)をくすぐるようなしかけがありました。

実験は,用具の準備,事前実験など,とても手間がかかる学習です。実験結果も,予想通りの結果が出るとも限りません。(失敗することもあります。)しかし,失敗することも実験を伴う学習の大切な目的です。失敗させないように指示を細かくしたくなりますが,条件を整える過程など,児童が「自分で考えて,実験する。」「失敗して,やり直す。」を繰り返すことで,思考力が育っていくのだと私は思います。